Hey Anna Interview
Interview: Aoi Kurihara and Kohei Nojima
ー初めての来日、そしてまだ東京に着いたばかりですが、日本の第一印象はどうですか。どこか行きたい場所とかありますか。
エレン(vo./key./gu.):素晴らしいわ!まだ着いたばかりだし、長い旅路で疲れてしまってどこにも行けてないんだけど。車から見た景色が素敵だったわ。
マット(dr.):実はさっきすでにラーメンを食べてきたんだよね。超おいしかった。
アンナ(gu./key.):まだどこに行きたいとかわからないけど、買い物がしたいわ。マットはショッピング・ホリックなの(笑)。
マット:古着屋さんがたくさんあるって聞いたから行ってみたいね。実は僕が今来ているニットも古着で買ったんだ。
ー3人は姉妹ですよね。姉妹の順番を教えて下さい。
エレン:アンナとケイティは双子なの。でその次が私。順番的にはアンナ、ケイティ、私ね。
ーバンド名Hey Annaはやはりアンナの名前から取ったのでしょうか。
ケイティ(ba.):そうなの、なんとなくクールかなって思って(笑)。アンナにメールするときにまず、「ヘイ、アンナ(Hey, Anna)」っていつも打つのね。ふとそれを見ていいなって思ったの。彼女は音楽の趣味が良いからみんな「ヘイ、アンナ」って、音楽の質問をするの。「ヘイ、アンナ。これ作ったからちょっと聞いて。このハーモニーどう?」、なんて感じでね。
エレン:もともは私たち3姉妹から始まったバンドだから、3人の中のジョークみたいなものね。
ーということはアンナがこのバンドのリーダー?
アンナ:ときどき、ね(笑)。
マット:みんな、Hey Annaのアンナが誰でどんな役割なのか聞きたがるんだけど、そんなに意味はないよ。
ーHey Annaの結成のいきさつを教えてください。みんなどうやって出会ったのでしょう。
エレン:もともとは私が高校生ぐらいから音楽をやっていたの。その後ケイティも本格的に音楽を始めたから、3人で一緒にやることにしたの。3人でやっていたときはもっとフォークな曲をアコースティック・ギターでやっていたわ。アンドリュー(前のギタリスト)が「君たち、バンドをやっているんだって?」って声をかけてきて、その後マットが加入したの。マットとアンドリューは高校の同級生で、一緒に音楽をやってたのよ。それがマットと出会ったきっかけよ。マットが入ってHey Annaが始まったの。
ージェイミー(gu.)は最近加入しましたよね。
マット:まだ1ヶ月ぐらいしか経ってないよ。彼はもともと僕の別プロジェクトで一緒にやっていて、Hey Annaに加入してもらったんだ。
ーあなたたちの曲はレトロなムードの漂うポップソングが多く、Rootscoasterでも影響を受けた曲として選んでいたビーチ・ボーイズのようなサーフ・ポップ風ですよね。実際にどのような音楽から影響を受けてきたのでしょうか。
エレン:そうね。家や車の中ではオールディズを聴いていたわ。
ケイティ:でもトップ40ヒッツみたいな今時の流行の音楽も聴いていたわよ(笑)。
エレン:でもそうね、ビーチ・ボーイズや親はもっとフォーク・ミュージックやジャズを聴いていて、それは私たちに大きな影響を与えたと思う。でも、何でも聴いてたわ。あと、ジョニー・ミッチェルはソング・ライティングの上でとても影響を受けたわね。
マット:昔のバンドはもちろんだけど、どんどん新しいバンドも聴くことで、自分たちなりの新しい音楽が作れると思うんだ。
ー『Dance Until Three』についてお話を聴きたいと思います。THIS TIME Recordsの藤澤さんにも聞きましたが、改めてアルバム制作に至った経緯を教えて下さい。
ケイティ:去年のフジから突然連絡があったの!彼が私たちを見つけてくれたのね。連絡をもらったとき、すごくびっくりしたわ。「本当に?!」ってね。
エレン:アルバムはまだリリースしていなかったから、EPを何曲かつなぎ合わせて作ったの。
ー日本でアルバムをリリースことが決まった時どう思いましたか?またアルバムを作った時の回りのバンドや現地のファンの反応はいかがでしたか?
エレン:本当に素晴らしいわ!
アンナ:周りのみんなはとても興奮してたわ!
ー歌詞を書くときはどういったものにインスパイアされているのでしょう。
エレン:部屋で練習するときに曲が生まれることが多いわ。例えば私がギターを弾いているときに、ケイティが来て、ベースラインを組み合わせて・・という風にジャムりながら曲を作っていくの。メロディーが先で、歌詞がその後ね。歌詞はその時の経験や感情から作るわ。例えば失恋とかね(笑)。どの曲もストーリーを考えながら、曲を作っているわ。そうね、自分のライフイベントから曲は作っているかな。「あなたは私を振ったのよ〜♪悲しいわ〜♪」みたいな感じで(笑)。
ーちなみに1番想い出が詰まっているパーソナルな曲はなんですか。
エレン:うーん、どの曲もその時の想い出やその瞬間が反映されているけど「Blackout」は当時の感情や想い出が強く反映されているかな。それと「Superglue」は元カレのことを歌っているの。演奏するときは悲しくなるけどね。
ー最近のブルックリンのバンドはどうですか。
エレン:ルーシーズがお気に入りね。2人の女の人がいて、ハーモニーがとても美しいの。
ケイティ:髪型とかルックスも60s風で素敵なの!
マット:NYはいろいろな場所からバンドが集まってくるから、ブルックリンのバンドと言っても実はみんな出身は違かったりするよね。
ー数年前にブルックリンの音楽シーンが流行っていて、ブルックリン出身というだけで、箔がついていたと思いますが・・・。
ジェイミー:いや、今は前ほどは音楽シーンは盛り上がってないんじゃないかな。もちろん良いバンドもたくさんいるけど、他にもカリフォルニアだったりテキサスだったり、ブルックリン以外の場所で音楽シーンがある。TV on the Radioが出てきたときは確かにブルックリンが盛り上がっていたと思うよ。でも、ブルックリンの人たちは今も音楽やアートに対して敏感にチェックしている人が多いと思うんだ。
ーまた、ブルックリンはアートも盛んですが、今のアート・シーンはどうですか。
エレン:私の友達の兄がアーティストなんだけど、素晴らしいわ。本当はルイジアナの出身だけどブルックリンで活躍しているの。ブルックリンはアートのコミュニティーがあって、毎月毎月いろいろなイベントをやったり、いろいろな場所から人が集まるから、アートの流行の移り変わりも激しいの。ここではアートを気軽に楽しめるわよ。日本でもアートを楽しみたいな。
ジェイミー:僕は生まれも育ちもブルックリンで親もブルックリンっていう生粋のニューヨーカーだよ。ニューヨークは素晴らしいクラブやアートを楽しむ場所があってアーティストが育つにはすごく良い環境だと思うよ。
ー今回多くの日本のバンドと一緒にライブをすることとなります。事前に色々と聴いていただいていたみたいですが、特に見たいバンドはありますか。
ケイティ:LLLLが見てみたいわ!
アンナ:いろいろとチェックして、聞いてみたんだけど、Lucky Tapeが気になっているわ。
ー今後の目標を教えて下さい。
エレン:もちろん、LPを完成させることね!
マット:来年のSXSWにも主演したいね。あ、日本にもまた戻ってくるから、安心して(笑)!
ー日本のファンに向けてのメッセージをお願いします。
エレン:ありがとう!来日が実現されて本当に感謝しているわ。
アンナ:日本公演を楽しみにしていてね!