NYロングビーチ出身のJade Lilitri(ジェイド・リリトリ)によるバンド・プロジェクト、Oso Oso。
以前も紹介した2ndアルバム『The Yunahon Mixtape』は、2017年にBandcampにて発表するや否や、Pitchforkでは「Death Cab For Cutieを想起させる00年代インディ・ロック~エモを継承するスタイルで、次のインディ/エモ・シーンに光を照らす」と評価され、7.8ポイントと高評価を獲得。そして、Into It. Over ItやYou Blew It!が所属するNYのインディ・レーベル〈Triple Crown Records〉と契約、同レーベルから正規リリースされることになりました。
今回のアルバム『Basking In The Glow』も同じくPitchforkで8.3ポイントと高得点。全体的に前作品より洗練され、アルバムを通して起承転結を感じる印象に。その中でも「the view」をピックアップしたいと思います。
短めのイントロで掴みに来て開始1分以内にサビに入る流れは、サブスク時代らしい構成と言えますが、1コーラス以降はストレートな展開に。そして、終盤の2分20秒辺りからドラマチックに変化するという、この構成がとてもおもしろくて、「エモらしい」1曲。
4曲目の「dig」も、ドライな音とRivers Cuomoのような歌い方が聴いていてどこか懐かしい印象。アルバムに先駆けてリリースされた「dig (Ⅱ)」と元は同じようですが、アルバムVer.ではラストにポストロックのような壮大なサウンド・エスケープも追加。大きな変化で驚かせてくれます。
リード曲であるM9「impossible game」もWeezerを想起させるような懐かしさを感じさせつつも、現代的なサウンド・メイク、そして抜群のメロディ・センスで新鮮に聴かせてくれます。
The Get Up kidsやWeezerにも引けを取らないこのポップ・センス。動きがゆっくりなオルタナ/エモ・シーンにおいて要注目のアーティストです!
【リリース情報】
Oso Oso 『Basking In The Glow』
Release Date:2019.08.16 (Fri.)
Label:P-VINE
Tracklist:
1. intro
2. the view
3. basking in the glow
4. dig
5. one sick plan
6. a morning song
7. priority change
8. wake up next to god
9. impossible game
10. charlie
11. gb/ol h/nf (bonus track)
12. subside (bonus track)