社会人としての生活が始まり、前厄ということも関係したのかあまり良い年とは言えなかった2018年。忙しさにかまけ、記事を一本も書かなかったので来年はハイペースで書いていきたいです。
とはいえ楽しいことも多々あり、特にトピックとして大きいのは友人たちと下北沢しろゴリラというスナックで“おさけ”という安直なパーティを始めたことです。ほぼ内輪イベントになっているので、あまり褒められたものではないのですが、定期的に音楽をかけていると好きなアーティストからDJを褒められたりするので、人生何があるかわからないものです。
来年は本厄ということでかなりビビっていますが、絶対に良い一年にしてやろうと密かに思っています。
5. PENOMECO / COCO BOTTLE
韓国ヒップホップ最大手レーベル〈H1GHR MUSIC〉に所属するPENOMECOが8月にリリースしたシングル。タイトルの通り、コーラを想起させるSEが随所に散りばめられており効果的に緩急をつけています。
流麗なフロウとキャッチーなフックはもちろんですが、矢川葵「ON THE LINE」にも通ずる音使いのトラックにも注目して聴いて頂きたいです。
4. 中村佳穂 / そのいのち
今年11月にリリースした2ndアルバム『AINOU』で、一躍その名前を広く轟かせた中村佳穂。彼女の魅力としては、その歌声が語られることが多いように思いますが、何よりも素晴らしいのはその歌声を容赦なく素材として自在に調理するエディット感覚だと思います。
こちらの楽曲はそういった要素があまり前面に出ているというわけではないですが、その歌詞の世界観と多層的な声が作り出す荘厳さに圧倒されたため選出させて頂きました。
3. tofubeats / ふめつのこころ SLOWDOWN
10月にリリースされたニュー・アルバム『RUN』収録曲。ドラマ主題歌となった「ふめつのこころ」をスクリューし、新たに歌詞を乗せた一曲。前作『FANTASY CLUB』で表明していた“迷い”や“わからなさ”から一転して、tofubeatsの姿勢が明確に定まってきたことを感じさせる、決意表明のような作品となった『RUN』ですが、この楽曲はそれがより顕著に表れているように思います。
2. pH-1 / Flaker
PENOMECOと同じく〈H1GHR MUSIC〉に所属するラッパー、ph-1が11月にリリースしたEP『Staying』からの一曲です。スムースなピアノを軸においたトラックと、pH-1のメロディアスなトラックが心地よく、チルアウトにもってこいな楽曲となっています。「人と会いたいとも思わないが嫌われたくもない」という人間味溢れるリリックとリンクしたMVも魅力的ですので、こちらもチェックしてみてください。
1. BOYCOLD / YOUTH
またまた〈H1GHR MUSIC〉から、プロデューサー・BOYCOLDがラッパーにBewhy,HAON,Coogieを招いたシングル。何よりもBOYCOLDの曖昧な音像のシンセが揺らぐトラックが最高なのですが、各ラッパーたちによるマイクリレーとフックが中毒性のある楽曲です。HAONやCoogieはとくに今年躍進したラッパーだったこともあり、今年の総括と来年への期待を感じさせます。
Comment
今年も良作リリースが豊富過ぎてひたすら韓国ヒップホップやアイドルを聴いていたような気がします。また、最近は韓国のハウス・シーンなどにも注目して聴いており、特に〈Honey Badger Records〉というレーベルから良質なリリースがたくさんありました。
最近はDJをやりたい欲が強いので、この辺の楽曲をかける機会が作れたらいいなと思います。
番外編マイ・ベスト
「ベスト・ミックス」
韓国のラジオ番組「Seoul Community Radio」のミックスを最近は聴き漁っているのですが、このミックスは聴き疲れすることもないが、永遠に踊らされてしまうような内容。その他にも良質なミックスがたくさんあがっているので、ぜひチェックしてみてほしいプログラムです。
Text by Yuma Yamada