ミュージシャンや著名人に自身のルーツとなった楽曲について語ってもらう企画”Rootscoaster”。135回目となる今回は、今や日本の若手を代表するロック・バンドへと成長を遂げたOKAMOTO’Sから、フロントマンであるオカモトショウが登場です!
様々な要素を取り入れ、常に変化を遂げながらも、根底にはプリミティヴなロックの遺伝子が流れていることがわかるそのサウンド同様、今回彼が挙げてくれた3曲も、ピュアな初期衝動に溢れたものとなっています。
また、10月からは今年リリースした7thアルバム『NO MORE MUSIC』を引っ提げた全国ツアーを開催する彼ら。そのエネルギッシュなパフォーマンスは必見です。新譜とともにぜひチェックを!
Text by Spincoaster
1. The Velvet Underground / White Light/White Heat
おれは順当に1stのバナナ(『The Velvet Underground & Nico』)から聴いていたので、この人たちはドラッギーだけどインテリでアーティストで、どことなく均整な顔つきをした音楽なんだと思っていた。そんな人たちが2ndではここまで劣悪で乱暴な、ニキビボツボツな質感を出すのか! と驚いた。いわゆる“パンク”という名前が付く前のパンクが好きで、絶対に入らなさそうな穴に無理やりねじ込んでいるような行為、音が好きなんだ! と中学生くらいのおれに認識させてくれた楽曲のひとつ。特に、太陽の匂いがしない感じというか……大衆から認知も容認もされないであろう、ジメッとしたものの方がなんとなく好き。
2. The Jon Spencer Blues Explosion / Get With It
14〜15歳くらいのおれは、たぶん毎日に不満ばかり抱えていたし、周りの人が全員嫌いだったし、自分のことも嫌いだった。しかもタチが悪いのが、そういう気持ちをそのままストレートに歌っている歌も嫌いで、慰められるのも嫌いだった。
ということで、とにかくそんなマヌケなブルースを訳がわからなくなるくらいまで爆発させよう! という提案をしてくれていたのがジョンスペ大先生。
ナイーブな気持ちに触れるのさえ馬鹿馬鹿しい、泣くも笑うも馬鹿馬鹿しい、ただただ大きな音でなるべく派手に下手くそに、いい意味での“B級感”を教えてくれたバンドと曲はこの辺り。
一流の人たちにはない、おれたちだけのヒーロー感! 自分の心のローカル・ヒーローになってくれる感じがたまらない。というか、勝手に任命しています……。
3. Red Hot Chili Peppers / Sir Psycho Sexy
自分がバンド4人の中で、1番USノリが激しいと思う瞬間が何度もあって、それはアメリカで産まれているし、血も入っているのだから仕方がないと思いつつ、書く曲のノリがあのブリティッシュなぴょこんぴょこんした感じになかなかならない! どちらかというと、すぐ大袈裟なノリ、アレンジ、隙きあらば重いビートになりがちな自分。
自分の中でのUSノリのルーツはなんだろう? と思うと、それはまぁ色々といるけど、その中でも割とセンスのいいやつをピックしてみました。
USノリは少しコンプレックスでもあって、UKっぽいほうが粋な気がするので憧れは強い、まぁ、それも自分で武器にするしかないかなと。
すごく好きなのに、こういう曲を書いたことがないので、近頃はこういう曲を書いてみたい、とも思っています。
Message
中学生の頃、今のバンド・メンバーと一緒に入ったジャム・セッション研究部という名の軽音楽部で、みんなでCDを貸し借りしていたのが音楽のルーツです。
古本屋で音楽誌のバック・ナンバーを読み漁ったり、“名盤100選”的なものから、その月の少ない小遣いでCDを購入していました。
なんとなく、この辺りはおれの今の作曲にも影響を与えてる楽曲たちな気がします。パワー系ですね。
Profile
OKAMOTO’S
中学校からの同級生で結成された4人組ロック・バンド。2010年、日本人男子としては最年少の若さでアメリカ・テキサス州で開催された音楽フェス”SXSW2010″に出演。アメリカ7都市を回るツアーや豪州ツアー、香港、台湾、ベトナムを回ったアジア・ツアーなど、海外でのライヴを積極的に行っている。 2014年9月からはツアー・ファイナルとして自身初ワンマンとなる日比谷野外大音楽堂公演を含む、全国8会場での5周年記念ツアー”OKAMOTO’S 5th Anniversary HAPPY! BIRTHDAY! PARTY! TOUR!”を大盛況のうちに終了した。
2016年”OKAMOTO’S FORTY SEVEN LIVE TOUR 2016″と題したキャリア初の47都道府県ツアーを敢行し、ツアー・ファイナルは日比谷野外大音楽堂にて開催された。今年8月に最新アルバム『NO MORE MUSIC』リリース。
■OKAMOTO’S:http://www.okamotos.net/
【イベント情報】
OKAMOTO’S TOUR 2017-2018 “NO MORE MUSIC”
■2017
10月30日(月)東京・恵比寿リキッドルーム
18:15 OPEN / 19:00 START
11月4日(土)宮城・仙台darwin
17:30 OPEN / 18:00 START
11月5日(日)新潟・新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
17:30 OPEN / 18:00 START
11月12日(日)石川・金沢AZ
17:30 OPEN / 18:00 START
11月17日(金)静岡・浜松窓枠
18:15 OPEN / 19:00 START
11月18日(土)京都・京都磔磔
17:30 OPEN / 18:00 START
11月19日(日)和歌山・和歌山CLUB GATE
17:30 OPEN / 18:00 START
11月23日(木・祝)青森・青森Quarter
17:30 OPEN / 18:00 START
11月25日(土)北海道・札幌PENNY LANE24
17:30 OPEN / 18:00 START
11月26日(日)北海道・旭川CASINO DRIVE
17:30 OPEN / 18:00 START
12月2日(土)山口・周南LIVE rise
17:30 OPEN / 18:00 START
12月3日(日)熊本・熊本B.9 V2
17:30 OPEN / 18:00 START
12月5日(火)鹿児島・鹿児島SR HALL
18:30 OPEN / 19:00 START
12月7日(木)兵庫・神戸VARIT.
18:30 OPEN / 19:00 START
12月9日(土)愛媛・松山サロンキティ
17:30 OPEN / 18:00 START
12月10日(日)香川・高松DIME
17:30 OPEN / 18:00 START
12月15日(金)栃木・宇都宮HEAVEN’S ROCK VJ-2
18:30 OPEN / 19:00 START
12月16日(土)長野・長野CLUB JUNK BOX
17:30 OPEN / 18:00 START
■2018
1月13日(土)岡山・岡山CRAZYMAMA KINGDOM
17:15 OPEN / 18:00 START
1月14日(日)福岡・福岡DRUM LOGOS
17:15 OPEN / 18:00 START
1月20日(土)大阪・なんばHatch
17:15 OPEN / 18:00 START
1月21日(日)愛知・名古屋DIAMOND HALL
17:15 OPEN / 18:00 START
1月28日(日)東京・Zepp Tokyo
17:00 OPEN / 18:00 START