カブトムシが3月25日(水)にリリースするニューアルバム『Panorama Pig』の詳細が発表された。
『Panorama Pig』は、前作『飛来者』から実に2年ぶりとなるスタジオフルアルバム。楽曲の持つポップネスを即興的なアンサンブルで大胆に揺るがし、極限的な「全景」を見せつける12曲のいびつなパノラマ。混沌を地として軽やかに展開するアンサンブルで、即興と楽曲の境界を溶かしながら、メロディとメッセージを拾い上げ、雄弁に歌う。メンバー・藤井登生によるセルフ監修のもと、体育館で、全曲同時録音によって収録。そのライブ感と空間性を抱え込んだサウンドにも注目したい。
カブトムシはその独自性から、現代ポップスの極北に位置するバンドであろう。彼らはクラシック音楽からアヴァンギャルド、ロックンロールからラテン音楽に至るまで、多くの音楽を吸収してきた。昨今、Deerhoofからの影響を公言する彼らは、今作ではこれまでにない瞬発的なエネルギーと即興的な爆発性を有しながらも、微細なアレンジも聴かせるという。
アートワークは画家としても活動するメンバーの堀聖史によるもの。リリースへ向けて、メンバー4名からコメントが届いている。

【大野志門 コメント】
このアルバムが完成したとき、私は眼前に広がるひずんだ風景に驚嘆した。遠いところが近くに見える。騙し絵のように迫ってくるその音楽は、安直な感動を呼び起こすものではない。私たちは何かを成し遂げたのだろうと漠然と思った。これから何が起こるのかは、誰もわからない。
【堀聖史 コメント】
高台から街を見下ろしてみよう。一本のひょろひょろとした水平線の中に、無限の空間が押し込まれている。このアルバムもそう。小さな北極点の豚に過ぎなかった僕らは、音楽という広大な「と場」と一体化した。そこに広がるパノラマは、かなり良い。
【桒原幹治 コメント】
音は何も持たないのに、何かにぶつかると意味やら感情やらが不意に立ち上がる。では因果を裏返して、音は間にあるものだと言ってみる。なるほど。今ここで鳴らした音はどこかへ向かうのではなく、むしろどこかから来たのかもしれない。すると、減衰する運命にある音が彼方で巨大なものとして現れる。同心円上の僕たちと無限遠たる中心は、歪な関係を結んでしまった。
【藤井登生 コメント】
この世のすべてを足し合わせたら、プラスマイナスゼロになるだろうな、という漠然とした確信が、アルバムという小さなまとまりのなかで結実した。これは、小宇宙かも知れない。理想なき理想郷かも知れない。ゆりかごのなかでもう一度聴きたい。
【リリース情報】

カブトムシ 『Panorama Pig』
Release Date:2026.03.25 (Wed.)
Label:WAS MICHI RECORDS
Tracklist:
1. Trip Trip
2. Piece Of
3. TOY
4. Nipples
5. スライダー
6. Poco Poco
7. メロス
8. しらせ
9. ぼくぼく
10. こえ・こい・こうだよ
11. ナウマンガンジン
12. Pan Pan










