iriにとって最大規模となる全国12カ所を周るライブハウスツアー『iri Live House Tour 2024“Run”』のファイナル公演がiriの地元・神奈川県にあるKT Zepp Yokohamaで行われた。
BGMが大きくなり、照明が落ちたステージにバンドメンバーが登場。“rhythm”のイントロが演奏される中、iriが姿を現した。ハスキーでグルーヴィーな唯一無二の歌声が聴こえると、オーディエンスは一気に沸き立ち、気持ちよさそうに体を揺らし始めた。今年3月、初の武道館公演を成功させたiri。ステージ上の存在感が一層増している。iriが《私は私の》と歌ってマイクをフロアに向けるとオーディエンスは《rhythmで》と歌った。KT Zepp Yokohamaには最初から親密な空気が流れていた。iriが「皆さんこんばんは~」と言うと、フロアから「かわいい!」という声援が上がり、iriは「そういうの欲しい(笑)」と嬉しそう。「自由に楽しんで言ってください」と言ってから、エレクトロチューン“ナイトグルーヴ”へ。ステージ上もフロアも躍動する。
ツアー中、ところどころで感極まったと明かしたiri。「今日でツアーが終わっちゃうの寂しい。バンドのメンバーと楽しく周ったもんね。この素晴らしいメンバーだからこそ」と言って泣きそうになり、「涙を自分で招いてる」と突っ込んだ。しっとりとしたミドルバラード“染”で過ぎ去っていく夏や君と僕のかけがえのない思い出を切なく歌い上げたと思ったら、夏に映える曲を続けた。サポートギタリスト、TAIKING(Suchmos)の涼し気なギターリフがさく裂した“COME BACK TO MY CITY”。“Come Away”のイントロが演奏される中、iriは「夏が来ますねー。まだまだ暑くなるよね。楽しんでいきましょう!」と宣言。ラップパートでさらに心地よい風を吹かせた。「皆さんまだまだ盛り上がりますか?」と言って、カウントアップからエレクトロ × 80’sソウルのダンスチューン“STARLIGHT”へ。ギターのTAIKING、ベースの村田シゲ(口ロロ)、キーボードの村岡夏彦、ドラムの堀正輝、マニュピレーターのジョージ(Mop of Head)というお馴染みのバンドメンバーが奏でる煌びやかでタイトなアンサンブルに合わせてiriもオーディエンスも楽しそうに踊った。
バンドメンバーの方を振り返って、少し照れ臭そうに「ファイナルだから振り返りとかあってもいいんだけどって思った」と言ったiri。「ツアータイトルどおり駆け抜けた1か月だった。前よりライブを楽しむ感じが戻ってきて」と名残惜しそうにツアーを振り返った後は本編ラストのブロックへ。“Sparkle”“24-25”と続け、オーディエンスの大合唱が響き渡った。ピアノが響き、余韻とこれからへの期待がゆるやかに膨らんでいくとiriが「もう後半だよ。終わっちゃうよ」と嘆き、オーディエンスが残念そうに「ええー!」と声を上げた。「ありがとうございます。まだもうちょっと盛り上がれますか?」とiriが言って演奏されたのはツアータイトルにもなっている最新曲“Run”だ。ドラムンベース調の奔放なトラックにiriのスムースな歌が乗り、スリリングな煌めきを放った。本編ラストはディスコファンク調の“摩天楼”。バンドメンバー各々のプレイヤビリティがさく裂するアウトロでiriは「終わっちゃった~」と声を上げた。
アンコールの1曲目はiriの代表曲でもある“会いたいわ”。「会いたい」という気持ちが切なく募る様を体現したラブソングが披露されると、フロアからは「泣いちゃう!」という声が上がった。ステージに一人残ったiriはエレキギターを持って椅子に座った。「ファイナル感ありますね」と呟くと、フロアから「最高!」や「ありがとう!」や「大好き!」という声援が上がった。iriが「良い時間だね。1曲弾き語りをひとりでやります」と言って演奏されたのは“はじまりの日”。オーディエンスは固唾をのむようにして極上の歌に耳を傾けた。
今年3月に行われた初の武道館公演のDVD/Blu-rayが発売されることを告知し、満面の笑顔で「マジで武道館最高だったよ」と喜びをかみしめたiri。さらに、11月23日(土)に大阪・グランキューブ大阪、11月28日(木)に東京・東京ガーデンシアターでワンマンを開催することも発表。充実した表情で「あっという間に終わっちゃうね。よかったら歌ってほしい」と言って最後の曲に移ろうとしたところ、セミファイナルの時に撮ったiri & バンドメンバーの写真がバックプリントされたTシャツを着たTAIKINGが現れ、iriに同じTシャツを手渡し。信頼するバンドメンバーの粋な計らいに喜びを隠さないiri。「皆さん夏フェスでお会いしましょう。最後にTAIKIくんとやります」と言って、ふたりでアコギを爪弾き、“Wonderland”を披露。ハンドクラップが巻き起こり、2番のサビをiriは歌わず、オーディエンスの大合唱が響き渡った。最後はiriとオーディエンスの歌が重なり、会場がひとつに。ステージの端から端まで歩きながら笑顔で手を振り、「最高のファイナルだった!」と声を上げたiri。30代になってから初めてのツアーはとても充実したライブで締め括られた。
『iri Presents ONEMANSHOW』のファンクラブ「Wavy Club」での最速先行は現在実施中となっている。お見逃しなく。
Text by 小松香里
Photo by田中聖太郎
2. Corner
3. Slowly Drive
4. Season
5. ナイトグルーヴ
6. Wandering
7. Roll
8. 無理相反
9. Only One
10. 染
11. COME BACK TO MY CITY
12. Come Away
13. STARLIGHT
14. Sparkle
15. 24-25
16. Run
17. 摩天楼
18. 会いたいわ
19.はじまりの日
20. Wonderland w/Gt. TAIKING
【リリース情報】
iri 『iri LIVE at 武道館』
Release Date:2024.08.28 (Wed.)
[Blu-ray通常盤] VIXL-460 ¥5,500 + Tax
[DVD通常盤] VIBL-1146 ¥4,500 + Tax
Tracklist:
1. STARLIGHT
2. Sparkle
3. Corner
4. ナイトグルーヴ
5. 半疑じゃない
6. Watashi
7. 渦
8. Keepin’
9. Telephone feat. 5lack
10. 飛行
11. Shade
12. はじまりの日
13. hug
14. Coaster
15. friends
16. Run
17. 24-25
18. Wonderland
EN1. rhythm
EN2. 会いたいわ
EN3. Brother
※2024.03.13収録 於:日本武道館
【イベント情報】
『iri Presents ONEMANSHOW “East/West”』
日時:2024年11月23日(土・祝) OPEN 17:00 / START 18:00
会場:大阪国際会議場グランキューブ大阪メインホール
料金:ADV. ¥8,500
問合せ:清水音泉 06-6357-3666(平日12:00〜17:00) info@shimizuonsen.com
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日時:2024年11月28日(木) OPEN 18:00 / START 19:00
会場:東京ガーデンシアター
料金:ADV. ¥8,500
問合せ:クリエイティブマンプロダクション 03-3499-6669(月水金12:00〜16:00)
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・チケット
Wavy Club先行(FC先行):7月4日(木)21:00〜7月15日(月・祝)23:59
オフィシャル⼀次先行(e+):7月22日(月)12:00〜8月4日(日)23:59
一般販売:10月5日(土)10:00〜 e+ / ぴあ / ローソン / 楽天チケット
※全席指定
※電子チケットのみのお取り扱いとなります
※枚数制限一人4枚
※チケット分配可能
※営利目的の転売禁止
※未就学児入場不可
企画・制作:ソニー・ミュージックアーティスツ