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Interview / Babaganouj


「ポップ・ミュージックに対する感謝が、今のバンドの曲に表れてるんじゃないかな」ーーBabaganoujインタビュー

2016.08.12

オーストラリアで活動する3人組バンドBabaganouj(バブガニューシュ)。筆者はふと、音楽アプリから流れてきた楽曲でこのバンドの存在を知ったのだが、どの曲もキラキラとした輝きを放っているし、MVは可愛いし、魅力タップリなバンドだと思いSpincoasterで紹介したのが今年の4月。バンドの初期衝動感あふれるユルい男女ツイン・ボーカルのガレージ・サウンドは懐かしくもあり、洗練されたサウンドが主流となっている昨今の音楽シーンには新鮮にも感じられるのではないだろうか。

それから月日が経ち、気がつけば8月10日(水)にTacocatやDaddy Issues、Lazyeyesなどの海外のフレッシュなインディーロック・バンドを手掛ける〈2670records〉から、決まっているではないか!
ということで、今回、レーベルからインタビューのオファーもあり、Babaganoujのメールインタビューを敢行することになった。バンド結成の経緯やそのバッググラウンド、そして日本のことなど、様々な質問にフロントマンであるCharlesが回答してくれた。

ちなみに、この度見事リリースされた彼らの日本デビュー盤『Pillar Of Light』は、渋谷タワレコの5Fでも大体的に展開が行われているので、お近くの方は是非とも店頭でもチェックしてみて欲しい。

Interview & Text by Kohei Nojima

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L→R:Harriette(B&Vo)、Ruby(G&Vo)、Charles(G&Vo)


ーバンド結成のきっかけや、活動のコンセプトがあれば教えて下さい。

バンドをスタートしたのはたぶん2011年頃。でも、Harrietteが入るまでは、ちゃんとしたバンドじゃなかったんだ。最初はぼくだけで、それからハリエットが加入して、やっとバンドになったんだと思う。Rubyは少し遅れて加入して、ようやく今のぼくたちになった感じだね。
Babaganoujは、主にぼくのソングライティングのプロジェクトとして始まったけど、他のメンバーが参加したことでさらに良くなったよ。Babaganoujの楽曲はぼくたち自身についての音楽でもあり、ぼくたちがどこから来たのかと言うことも映し出してるんだ。とても暑いブリスベンのことをね。

ー「Babaganouj」とは地中海の郷土料理のことでしょうか? バンド名の由来を教えて下さい。

ああ、そうだね! 「Babaganouj」はぼくたちも大好きだよ。でも、それはシドニーのSmudgeと言うバンドの曲名でもあるんだ。たった10秒しかない曲なんだけどね!

ーメンバーはそれぞれどんな音楽に影響を受けてきましたか?

RubyはThe Ramonesで、HarrietteはAlvvaysやWolf Aliceだし、ぼくはTeenage Fanclubだね。

ー今回、日本でアルバムを出すことになった経緯を教えて下さい。

ぼくたちは日本で休暇を過ごしたことがあったんだけど、その時みんな日本で音楽を演奏したいと思ったんだよね。そしたら今回のリリース先のレーベルである〈2670records〉から話があったんだよね。だから日本でCDをリリースすることはぼくらにとってとてもエキサイティングだよ。日本に行ったら、もっと色々なラーメンを食べてみたいね!

ー今回日本でリリースされたアルバム『Pillar of Light』のジャケット・アートワークはなぜRubyのソロショットになったのでしょうか?

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2016年に3つのEPをリリースする計画があって、Babaganoujのメンバーは3人いるから、それぞれのEPにぼくたち一人一人の顔を載せるのが良いと思ったんだ。だから、あと2つEPのリリースを予定しているよ。

ー『Pillar of Light』は、オリジナルEPの4曲に、ボーナストラック6曲を加えた作品となっています。この6曲を選んだ理由を教えて下さい。

ボーナストラックは、以前オーストラリアでリリースしたシングルと、7インチレコードのB面の曲。それから3年前にリリースした『Sife Lucks』って言うEPからの曲で、そこからぼくたちのお気に入りの曲を選んだんだ。たぶん、まだ50曲くらいの未発表曲がパソコンのハードディスクに眠ってると思うけど、それらは、まだ音質も良くないからね。

−作詞・作曲はCharlesが手掛けているのでしょうか? また、楽曲制作のプロセスを教えて下さい。

ぼくらはみんながそれぞれ曲を書いて、バンドで合わせる時にそれを持ち寄るんだ。お互いに曲を披露するのは、大概みんなすごい緊張するんだけどね(笑)。それから、その曲に名前を付けて完成させるんだけど、ぼくらの曲はタイトルが決まるまでいつも「Harrietteの新曲」とか「Charlesのジャム “D”」なんて呼んでるよ。自分たちの曲はまるで奇妙な子供たちのようだね。

ーBabaganoujの楽曲はどれもハッピーでキラキラした楽曲ばかりですが、どのようなことを意識して楽曲を作っていますか?

それはポップ・ミュージックに対する感謝が、今のバンドの曲に表れてるんじゃないかなって思うよ。ぼくらは、ラジオのコマーシャルで流れるような音楽が、シューゲイザーやパンクと同じように好きなんだ。それがぼくらの音楽を面白いモノにしてくれていると思うし、ラジオから流れる音楽が、どれほど輝いているかと思うよ。

−私はTriple JのアプリでBabaganoujのことを知ったのですが、オーストラリアのミュージシャンやリスナーにとってTriple Jとはどういった存在ですか?

Triple Jは、オーストラリアのとても大きなラジオ局だよね。オーストラリアのどこでも聴けるんだ。砂漠の中でもね! 日本のラジオがどんな仕組みになっているかは分からないけど、オーストラリアではたくさんの人が聴いているから、Triple Jで流れるのはとても重要なことだよ。でも、ぼくらはラジオで流れることを重視するよりも、リラックスして活動することを心がけようと決めてるんだけどね。

ーバンドとして、今後のヴィジョンを教えて下さい。

ぼくらの音楽を聴きたいと思ってる人のために演奏して、楽しい一時を過ごしたい。本当に海外でツアーをしたいと思っているよ! それに、もう2つのEPのリリースがあるし、それからフル・アルバムもリリースしたいと思っているんだ。でも、それにはまずレコーディングするお金を作らないといけないんだよね。

ー最後に日本のリスナーに対してメッセージをお願いします。

すごく良いバンドだから、ぜひぼくらの音楽を聴いて欲しいんだ。もしぼくらのことを気に入ってくれたら、日本に呼んでくれたり、日本で素敵なショウを開催できたら良いな、なんて思ってるよ。そして、これを読んでいるあなたが、どこかで素晴らしい日や夜を過ごしていることを願っているよ。


babaganousJ.

Babaganoüj 『Pillar of Light』
Release Date:2016.08.10(Wed)
Label:2670records
CAt.No.:TSSO-1016
Tracklist:
1. Do Rite With Me Tonite
2. Awhile
3. Would You Like Me?
4. Dunno What To Say
5. Can’t Stop
6. Too Late For Love
7. Bluff
8. Love Loathe Love You
9. 4U
10. Hit Song

(※M5~M10日本盤ボーナストラック)


*紙ジャケット仕様
*日本盤ボーナストラック6曲収録(全10曲収録)

Babaganouj Label WEB


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