個人的に日本の若手パンク・バンドと言ったら真っ先に思い浮かぶバンド、金沢出身の4人組Kick Ass Rayが7月16日からライブ会場やディストロで販売していた『Hold Water EP』を、今月からディスクユニオンを始めとするレコード・ショップでも取り扱いがスタートしました。
今回ご紹介するのは同EPからのリード・トラック「Hourglass」。
疾走感のある2ビートに、ディストーションを思いっきり効かせた良い意味で荒々しいギター・サウンドで駆け抜けていく曲の序盤は、これぞメロディック・パンク！ と言わんばかりの展開。しかし終盤に差し掛かっていくにつれ、力強くも哀愁感漂うボーカルが際立ち、ちょっぴり切ないリリックと合わさって涙腺を刺激してきます。熱量が詰まっていながらもどこか奥ゆかしさを感じさせる1曲ですね。
初期Title FightやHandgunsといったパンク・バンドに強く影響を受けたサウンドではあるものの、アグレッシブなエモを感じさせる部分は彼らがパンクやハードコア、エモといった多彩な音楽に影響を受けている背景が垣間見えます。
高校時代から本格的にバンド活動をし始めた彼らは全員が20歳以下。同EPではバックボーンにある多彩な音楽を若い彼らなりのフィルターに通して表現した、熱量たっぷりの5曲が詰まっています。
今年の9月には日本を代表するメロディック・パンク・バンド、Country Yardのツアー・サポートをするなど、バンドの勢いは増すばかり。筆者も一度、彼らの地元金沢でのショーにお邪魔させて頂いたのですが、金沢のライブ・ハウスというローカル・シーンをすごく大切にしている印象を受けました。
ローカル・シーンで磨かれたパンク・サウンドが詰まった5曲は音楽好きにとっては身近なディスクユニオンを始めとするレコードショップで体感することが出来るので、要チェックです。
Kick Ass Ray 『Hold Water EP』
Release Date：2016.07.16
Cat No.:KAR003
Price:￥1080 (Tax in)
Tracklist:
1. Hourglass (feat.Narumi of United Front)
2. Untitled
3. Six Years We Walked
4. 1997
5. Sleep
■Bandcamp:http://kickass-ray.bandcamp.com/album/hold-water-ep
■Online Store:http://kickassray.cart.fc2.com/
