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Interview / Wolf Alice


来年1月には再来日も決定している英国オルタナティブ・ロック・バンドWolf Aliceへインタビュー。Arctic Monkeysみたいになりたいと語る彼らの将来に期待!

2015.10.06

デビュー・アルバムをリリースする前から注目を浴びていおりSpincoasterでも取り上げていたロンドンのオルタナ・ロックバンドWolf Aliceにインタビューを敢行!

満を持してリリースされた『My Love Is Cool』は英チャートで初登場2位を獲得し、今夏初来日となったサマーソニックでも大いに観客を湧かせていた彼らは、ロックンロール・リバイバルと謳われ数多くの新人バンドが混在する現在の英国ロック・シーンでもひと際抜きん出た存在といっても良いだろう。
美貌とカリスマ性を持つボーカルEllie率いる彼らの演奏は直球のロックンロールであり、静と動を操りダイナミックなパフォーマンスを披露。インタビューでもまだあどけない雰囲気ながらも「Arctic Monekysみたいになりたい」と語るなど、将来への希望を感じさせてくれた。

2016年1月には早くも単独公演での再来日が決定している彼らは、近い将来英国のロック・シーンを飛び越えた活躍ぶりをみせてくれるのではないだろうか……!

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Interview Wolf Alice (Joel and Theo)

Interview by Aoi Kurihara
Photo by Hiromi Matsubara


ー初来日ですが、日本の印象はどうですか。

Joel : 昨日大阪にいたんだけど、大阪はとても素晴らしいところだね。昨日のサマーソニックでのショーは印象深いショーの一つになったよ。東京は超楽しいね!

ー日本のオーディエンスはどうですか。

Joel : もう最高だね!日本の人たちは音楽を聴くことに集中しているように思うんだ。だから僕たちに対してリスペクトを感じるんだよ。その点がイギリスのオーディエンスと全然違う点だね。僕はその日本人の聴く姿勢がとても気に入ったよ。

ーバンド名の由来は、Ellieが図書館で盗んできたアンジェラ・カーターの小説に由来していると聞きましたが、なぜこれをバンド名に選んだのでしょうか。

Theo : そうなんだ。彼女は偶然それを盗んできたみたい。信じられないよ(笑)。
なぜバンド名に選んだかというと、ただ単純にクールだと思ったからかな。

ーこのバンドは女性であるEllieをメインボーカルと据えたことで、最近台頭してきたギター・ロックバンドと比べてユニークな存在となっていると思います。このバンドにフェミニズム的な観点はありますか。

Joel : まず、このバンドが若い女の子がボーカルをしているからといって、何か特別な存在になっているかというとそうじゃない。確かにバンドメンバーを探しているとき、曲を作っていて女性が歌ったらこれは面白いかもしれない、とは思ったりもしたけれど、彼女が女性だからボーカルにしたとか、そういうことではないんだ。フェミニズム的観点もこのバンドにはないと思うよ。

ー90年代のオルタナから影響を受けているように思いますが、実際はどうでしょう。

Theo : 僕が1番影響を受けているのはQueens Of The Stone Ageだね。Josh Hommeは僕にとってのギター・ヒーローでもあるんだ。あとはDeftonesJeff BuckleyPJ Harveyとか、それにSkeptaみたいなHip Hopも聴いたりするし、90年代に縛られているわけではなく、様々なアーティストから影響を受けていると思うよ。僕たちのサウンドが90年代風なのは僕らが90年代に生まれたからというのもあるかもしれないね。

Joel : 90年代って音楽史的にはダイナミックな年代かと思うんだよね。PixiesとかNirvanaとか偉大なアーティストたちが素晴らしいアルバムを残しているし、生まれた年の音楽だから親しみがあるというか、ティーンのころからそういった音楽を聴いていたね。

ーデビューアルバム『My Love Is Cool』のタイトルの由来を教えてください。

Theo : これは歌詞の一部なんだ。なんだかロマンチックな雰囲気もあるし、2つの意味を込めているんだ。特定の誰か特別な人へのLove(愛)はクールだけれど、Loveという言葉が使われ過ぎて、消費されていて冷めた(cool)ような意味もあるような気がするんだ。まあどっちにろ音的にタイトルにしたらかっこいいかなと思ったんだ。

ー本作のプロデューサーはFoalsBlood Red Shoesの作品も担当したMike Crosseyですが、なぜ彼と仕事することになったのですか。

Joel : Mike自身が僕たちと仕事をしたいと言ってくれたんだ。彼は色々なアイディアを出してくれたから、一緒に仕事をして勉強になったよ。

ーアルバムのアートワークのコンセプトは、ダークな要素もあるのにポップなWolf Aliceの音楽性とマッチしていると思います。

Joel : ありがとう。この黒と金ていうコンビネーションがすごく好きなんだよね。君の言う通り、このアートワークはダークな中に光があって、僕らの音楽性をよく表していると思う。アルバムのジャケットって僕らの音楽を知らない人が見てもどういう音楽なのかをビジュアルで教えてくれるから、ジャケットのデザインは大切なものだと思うんだ。これはEllieの友人の母親が大学生ぐらいのとき、90年代初めにアート・プロジェクトで作成した映画の中の一つのイメージなんだ。僕もすごく気に入っているよ。これを使えるなんて、ラッキーだったね。

 

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ー『Blash』のEPのジャケットと全然違いますよね。

Theo : 僕らは毎回コンセプトの全然違うアートワークをジャケットにしているんだよね。『Blush』は誰か女性の裸の写真を使っていてセクシャルだよね。曲名の「Blush」のイメージ(blushは「赤くなる」などの意味)に合わせてこういうアートワークを選んだんだ。いつもジャケットはイメージに合わせているだけで、何か意味やテーマを込めているわけではないね。

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ーこのアルバムには昨年リリースした「Mona Lisa Smile」が収録されていなくて残念です。

Joel : ごめんね!(笑)
今回はこのアルバムには入れなかったんだ。まあでも、EPとかiTunesでいつでも買えるわけだしさ。今、音楽は新しいものも古いものもネットですぐに買えるし、この曲も含む昔の曲のいくつかは、敢えてこのアルバムにはいれなかったんだ。僕らのアルバムを買ってくれる人には古い曲よりも新しい曲を聴いてもらいたかったし、CDを買う側としてもきっと新しい方が聴きたいでしょ?

ーでも同じく昔リリースした「Bros」や「Fluffy」等は入っているんですね。

Theo : これらの曲は僕たちの代表曲だからね。それにかなり若いころに録音したから再度スタジオに入って録り直す機会もあって、そういった経緯もあってこのアルバムにいれたんだ。

ーということは、このアルバムはヒットソングの集まりで、特にストーリー性はないんでしょうか。

Theo:そうだね! 僕らの現段階でのグレイテスト・ヒッツって言ったら良いのかな。

ーここ最近の英国におけるギター・ロック・リバイバルについてはどう思いますか?

Joel:そうだね、最近は面白いギター・ロック・バンドが台頭してきていると思うよ。Peaceは特に好きだね。彼らはモダンなギター・ロックという感じで。あとは同じくサマーソニックに出ていたSlavesはエネルギーがすごくて本当にかっこいいんだ。パフォーマンスも激しいよね。

ー常にロックやパンキッシュな服装を着てますが、何かファッションにこだわりを持ってたりしますか。

Theo:僕はいつもパンクな格好をしているね。The Clashを意識しているんだ。

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ー2015年は恐らくあなたたちにとってスタートの年になったかと思いますが、今後の展望は?

Joel:僕たちもっとビッグなバンドになりたいね。ギグもたくさんやってアルバムも出して、また日本にも来たいと願っているよ。Arctic Monkeysみたいにイギリスを代表するバンドに成長したいね!

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Wolf Alice Japan Tour 2016

■東京 渋谷CLUB QUATTRO
2016/1/6(水)OPEN 18:00 / START 19:00

TICKET発売:10/17(土)10:00~
TICKET ¥5,500-(税込/All standing/1Drink別)

※未就学児(6歳未満)のご入場をお断りさせていただきます。
イープラス:eplus.jp
チケットぴあ:0570-02-9999 Pコード:278-345
ローソンチケット:0570-084-003 Lコード:77175
INFO:クリエイティブマン (TEL:03-3499-6669)
企画・制作・招聘:クリエイティブマン
協力:ホステス・エンタテインメント

■大阪 梅田CLUB QUATTRO
2016/1/7(木)OPEN 18:00 / START 19:00
TICKET発売:10/17(土)10:00~
TICKET ¥5,500-(税込/All standing/1Drink別)
INFO:梅田クラブクアトロ (TEL:06-6311-8111)
企画・制作・招聘:クリエイティブマン
協力:ホステス・エンタテインメント

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