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特別対談:Blackbird Blackbird × Trekkie Trax


東京から世界へますます加速する〈Trekkie Trax〉クルーと、ドリーム・ポップから急速な進化を遂げたBlackbird Blackbirdによる対談を敢行!

2016.04.10

東京・渋谷を中心にしながらも、世界中のクリエイターたちとコラボを果たしたり、海外アーティストのリリース、招聘をも手掛ける気鋭の若手クリエイター集団/レーベルの〈Trekkie Trax〉(トレッキー・トラックス)。
発足時からこれまでにリリースされた約350曲の中から厳選した18曲を新たにリマスターし、コンパイルした全国流通盤となるベスト盤『TREKKIE TRAX THE BEST 2012-2015』を先月リリースしたということで、どこかそのネット上でのフリーDLメインで行ってきた活動に一区切りをつけ、新たなステップへと向かうかのような姿勢が伺える
今回、そんな〈Trekkie Trax〉からレーベルの看板アーティストともいえるCarpainter(カーペインター)と、現場でのDJ活動をメインに様々なイベントへ出演を果たすandrew(アンドリュー)の2名を招き、この度2度目の来日公演を果たしたUSのトラックメイカー、Blackbird Blackbird(ブラックバード・ブラックバード)との鼎談を敢行した。

いわゆるチルウェイヴの文脈で語られることの多かったキャリア・スタート時に比べ、最近では4つ打ち〜Future BassやTrapまでをも取り込んだ斬新な楽曲を発表しているだけでなく、LAのトラックメイカーであるaviddとともに突如〈Prime Ordeal〉というネット・レーベルも立ち上げるなど、彼らとの共通点も多々あるBlackbird BlackbirdことMikey Maramag。
さらになんと彼はサンフランシスコに現在留学中である〈Trekkie Trax〉のSeimei(Carpainterの実の兄)ともリアルな親交を持ち、そのサンフランシスコのシーンとも深く結びついているという。

インターネットを駆使した活動やプロモーションに長けていながらも、決してそこに安住せずに、リアルな現場も大切にするDJ/トラックメイカー3者による興味深い鼎談を、是非ともお楽しみ下さい!

Interview & Photo by Takazumi Hosaka
Interpretation by Aoi Kurihara

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(L→R:Carpainter、Blackbird Blackbird、andrew)


—まずMikeyにお訊きしますが、〈Trekkie Trax〉の存在を知ったのはいつ頃なのでしょうか?

Mikey Maramag(Blackbird Blackbird/以下:M):アメリカでSeimeiに出会ったことがキッカケだね。彼がぼくに〈Trekkie Trax〉がどういうものかを教えてくれたんだ。
でも実はその前に、ぼくと彼にはGrimecraftという共通の友人がいるんだけど、彼も〈Trekkie Trax〉の曲をよくDJでプレイしていて、それがアンダーグラウンドなテイストでかつ刺激的なサウンドだったから、「誰の曲なんだろう?」ってすごく気になっていたんだ。それが本当の一番最初のキッカケかも。
Seimeiは〈Trekkie Trax〉がレーベルだということを教えてくれた。それでぼくが「クールだね!」って言ったら、〈Trekkie Trax〉の曲をパッケージにしてくれて一気に送ってくれたんだ。そのなかにはMasayoshi Iimoriの「Break It」という曲とかもあって、ぼくはそれがとても気に入ったんだ。
それからずっとぼくとSeimeiは良い友人関係を築いているよ。サンフランシスコでショーをやったり、良く一緒に過ごした。他にもA. G. CookSOPHIEQTのようなPC Music界隈の人たちともショーをやっていて、すごいクールだったよ。

—では、逆に〈Trekkie Trax〉のお二人がBlackbird Blackbirdの存在を認識したのはいつ頃でしょうか?

A:「Even Though」のリミックスじゃない?

T:いつ頃だっけ?

A:2012年とかかなぁ…、Giraffage & XXYYXXの「EvanThough」のリミックスをぼくらの周りがみんなDJでかけてて。

T:〈KITSUNE〉からEPとか出てたやつだよね。

A:そうそう。それがめっちゃよくて。
それまでのBlackbird Blackbirdは結構バンドっぽいというか、ロックっぽい曲を作るイメージがあったので、おれらでもかけられるようなトラックがあるんだっていうのにまず驚きましたね。日本語で申し訳ないけど(笑)。

A:あと他にも結構、元々フォークトロニカとかエレクトロニカ辺りが好きな友達……っていうかレーベルメイトのisagenとかLolica Tonicaっていうやつらなんですけど、そいつらがBlackbird Blackbird大好きで。

T:彼らに教えてもらったみたいな

A:そうそう。

M:それはクールだね!

—Mikeyがダンス・ミュージックに興味を持ち始めたのはいつ頃からですか?

B:最初にBlackbird Blackbirdを始めたときは曖昧なイメージしか持っていなかったんだけど、自分で全てをコントロールしたかったからバンドではなくソロでやるっていうことだけは決めてたんだ。他のメンバーのことを考えたり心配したりしたくなかったからね。
最初はそれこそPassion PitやToro Y Moiのようなインディー・ポップがやれれば良いかなと思っていたんだけど、同時にその頃からダンス・ミュージック、特にエレクトロニカに興味を持ち始めていたから、そういった方向性も取り入れていこうって思うようになったんだ。
ぼくの音楽のテイストがインディーからダンスへと変わっていったのはとても自然なことだった。あるときからダンス・ミュージックを聴いている方が心地よくて、他の人たちとの音楽を通じてのコミュニケーションも、ダンス・ミュージックを使ったほうが自分には合っているように感じたんだ。

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T:音楽をひとりで作り始める前から、元々ダンス・ミュージックは聴いてはいたんですか?

M:答えはイエスでもノーでもあるね。ぼくの最初のテイストの変化はとても自然なことだったんだ。ちょうどその頃サンフランシスコの音楽シーンも移り変わりつつあって、それに併せてぼくの好みも変わっていったんじゃないかな。……潜在意識っていうのかな、周りの環境の変化に応じて自分の聴く音楽も無意識のうちに変わっていたんだ。
それからはクラブやイベントへ直接行ったりして、素晴らしいダンス・ミュージックのアーティストと出会うようになった。例えばMachinedrumだね。ジャングル的なサウンドでとても影響を受けた。ぼくのリミックスにはその影響がかなり反映されているんじゃないかと思うよ。自分がダンス・ミュージックにフィーチャーするようになったのは、Machinedrumとの出会いが一番大きいね。彼がぼくの世界を変えたんだ。

A:それはちょっと意外な感じがしますね。今Blackbird Blackbirdがやってるサウンドのイメージっていうのが、USのTrapだったりFuture Bassぽい中で、最初に影響を受けたのがMachineDrumっていうのは。

M:そうだね。Machinedrumは確かにもっとプログレッシブで、クラブよりだよね。
でもさ、ぼくの「Sakura」って曲はみんなFuture Bassだって言うんだけど、ぼくは人から言われるまでそんな単語聞いたことなかったから、「なんだそれ?」って感じだったよ。チルウェイブとかFuture Bassだとかみんな言うけど、そんなのクソ食らえだよね(笑)。
ぼくは自分の音楽を作っているだけで、何か1つのジャンルに縛られたくないんだ。

A:なんかBlackbird Blackbirdは自然にそういうことを淡々とこなした感じがあるんですよね。今までバンドっぽい音楽をやってたところからナチュラルな感じで移行していって、しかもオリジナリティがある。Future Bassとかって言っちゃったのは申し訳ないけど、とても器用に色々なことができてすごいなって改めて思いましたね。
確かにおれらもそういうジャンルに縛られたくないっていう感覚はあって、そこに共感するところはありますね。

M:音楽を作るとき、ぼくはいつもジャンルを考えないんだ。ジャンルなんて嫌いだよ。ぼくは全ての音楽が好きだし、それこそポップとか……ファッキンJustin Bieberだって大好きだよ!(笑)
もちろん全ての音楽を知っているわけじゃないけど、ぼくは結構多くの音楽を知っていると思うし、知っている音楽は全て好きだよ。

A:うんうん。いやでも、すごいわかるよね(笑)。

T:そうそう、この前メンバーで同じようなこと話してたし(笑)。

M:みんなジャンルを気にしたり、ジャンルでグループを作ったりするけど、ぼくの音楽はいろいろな音楽的要素が反映されているからみんな困惑するんだと思う。みんなごめんね、困惑させて!(笑)

T:それこそさっきも言いましたけど最初はロック畑の人たち、isagenとかに教えてもらったんですけど、それが知らず知らずのうちにおれらの周りに広く浸透していたっていうのは、まさに今話してくれたような精神で活動してきた結果ですよね。

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—では、逆にMikeyから〈Trekkie Trax〉のおふたりに訊きたいことはありますか?

M:君たちのゴールとしてるところを教えてくれるかな?

T:ゴール? それは個人個人として? 〈Trekkie Trax〉として?

M:レーベルとしてのゴールを訊きたいな。

A:レーベルとして、なるほどなぁ……う〜ん……。

T:でも最近さ、話したじゃん!

A:え? そうだっけ?

T:だからあれだよ、futatsuki曰く……日本だっけ? いや、アジアだ。日本を中心にアジアの音楽、特にクラブ・ミュージックを世界に伝える窓口になりたいっていうのは、直近ではないけど〈Trekkie Trax〉の最終目標としては一応あって。

A:あぁ、そうか。多分なんか、今日本でクラブミュージックを作ってる人って結構いて、おれらの周りで一緒にパーティーとかして楽しんでるんですけど、それをもうちょっとアメリカの人とかにseimeiとかを通じて「一緒にパーティーをやっても楽しいんだよ」みたいな感じのことを伝えられる窓口っていうか。

—自分たちのパーティーは世界中のどこでやっても同じように楽しめるよ、みたいな。

A:そうですね。結局どこでパーティーしても一緒っていうか。

T:窓口っていうのはあと、海外の方——UK、USの人とかが今、日本の盛り上がってるクラブ・ミュージックって何だ? ってなって掘ろうとする時に、意外とどこから掘ったらいいのかわからない……みたいなのはあるらしくて、もちろんそれには言語とか色々な問題もあるんですけど。

A:多分他の国から見て、日本って何がトレンドなのかっていうのがわかりづらいんで。それをわかりやすくする窓口みたいな。

T:とりあえず〈Trekkie Trax〉に連絡してみたらすぐわかるよ、みたいな。
実際ここ最近は日本に来たら軽く騒がれるぐらいの、結構な大物アーティストとかがおれらに「どこかやる場所ないか?」みたいな連絡とかをくれたりしてるし。

A:そうですね、一緒にパーティーできる環境をもっと増やせたらなって思います。あと、もっともっと交流ができたらいいなっていう感じですかね。……難しいですね、でもレーベルとしてだからな。
あとは本当に、1アーティスト1アーティストがもっと好き勝手に自分たちの色を出して、それをレーベルとしてももっと自由な感じで打ち出したいといか。シーンとかも関係なく……。

T:それってレーベルとかじゃなくて個人個人……の話じゃない? 人それぞれだから(笑)。

A:ま、まあね。……すいませんなんかとりとめもなく話してしまって(笑)。

M:クールだね、素晴らしい。

A:Thank You(笑)

—今回はレーベルとしての機能をもつ〈Trekkie Trax〉のおふたりに来てもらったということで、MikeyがAviddとともに主宰しているPrime Ordealというレーベルについても教えてもらいたいのですが、まず、どういうアイデアでこのレーベルは始まったでしょうか?

B:最初はエクスペリメント・アートプロジェクトだったんだ。ぼくとMelissa(Broder)で始めたんだけど、インターネット界隈で有名なグラフィックアーティストと音楽とのコラボレーション・プロジェクトっていうのがコンセプトでね。キュレーション的な感じで10曲ぐらいの曲を選んで、それに合ったアート作品を合わせて選んだんだ。グラフィックと音楽のアーティスト同士を繋げることができるから、とてもクールなコンセプトだと思って。そしてそういった活動が転じて、レーベルになったという感じだね。まだシングルとEPしかリリースしていないし、スローな活動ではあるんだけどね。

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T:音楽レーベルっていうよりは面白いものをクリエイトする方に重きを置いているんですか?

M:どちらかというと音楽の方に重きを置いているんだよね。ヴィジュアルは音楽に加えるという感じだね。将来的にはどうなるのかわからないんだけど。

A:最初に出したのが(主宰の)AviddでもBlackbird BlackbirdでもないHitmaneっていうアーティストだったと思うんですけど、今後はもっといろんなアーティストを出していくのか、それとも主宰のお二人と身近なアーティストのリリースを手掛けていくのか、どっちなんでしょうか?

M:正直に言うとあまり考えていなくて、今はまだわからないんだ(笑)。
それよりもぼくは今、Blackbird Blackbirdの作品を制作することに注力したくて、あまりレーベルのことや他のアーティストに時間をかけられていないんだよね。今は自分の作品作りにフォーカスしているよ。

—Mikeyが楽曲を制作する際、どのようなものに影響を受けていますか。

M:いつも自分の日常や周りから影響を受けて作っているよ。日々の生活だったり家族や恋人であったり、それらから受ける感情からだね。音楽は自分にとって自己表現でありコミュニケーションの手段なんだ。音楽を作るときはあまり難しいことを考えていないんだよね。でも自分の音楽が人になんらかの影響を与えられていたら嬉しいね。ぼくの作る音楽はぼく自身だから。

—では、Mikeyに制作に際しての機材的な環境をお訊きしてもいいですか?

M:なるべくアナログ的な機材を使おうとしてはいるんだよね。でも、実際はラップトップにヘッドフォン、コントーローラーさえあれば音楽は作れるね!

T:ぼくも一緒ですね。パソコンとヘッドフォン、たまにMIDIコントローラー使う感じですね。

—ほとんどソフト完結っていう感じなのでしょうか?

T:そうです、ハード機材もなくはないんですけどあんまり使わないっていうか、本当に今後はそろそろ使っていかなきゃダメかなとも思ってるんですけど……。現段階では、基本的にソフト完結です。

A:多分おれも同じっすね、ラップトップとヘッドフォンがあればどこでも製作できます。

—Mikeyは今日本で気になってるアーティストはいますか?

M:いっぱいいるよ! TomgggParkgolf、Masayoshi Iimori……彼のサウンドは本当に大好きだね。

T:He is crazy……(笑)

M:あとはもちろんCarpainter! 君の曲もよく聴いているよ。(笑)
それからTaquwamiもクールだね。

—では、サンフランシスコのシーンについて教えてもらえますか?

M:サンフランシスコには何人も友人がいて、GiraffageやGrimecraftがベストフレンドだね。あとはSeimeiもサンフランシスコのシーンの一部と言える。ぼくの友人はほとんどサンフランシスコにいるね。
でもぼくは実は最近LAに引っ越したんだよね。LAの方はもっと人口も多くて、エレクトロだったりインディーだったりを含む様々な音楽のジャンルがある。
LAはとても小さな街でみんながみんなのことを知ってはいるけど、多様化しているし人も多いからぼく自身がどこかのコミュニティに属したりっていうことはないね。ぼくの場合はインターネットで繋がっているから、そういうのを気にしていないんだ。
LAの音楽シーンも素晴らしいのはわかっているんだけど、やっぱりぼくはサンフランシスコが大好きなんだ。サンフランシスコのみんながLAに引っ越してくればいいのにな(笑)。

T:音楽のジャンルごと、というよりは土地単位のコミュニティ感が強いんですか? アメリカでは。

M:その土地の人によるんじゃないかな。LAにいる人たちは、様々な人が住んでいるから近いバックグランドやジャンルでコミュニティを形成していく感じだね。LAという街はその中にある様々な独立した町で構成されていて、みんな自分と似ている人たちで集まっている感じだよ。
ニューヨークや東京のような”シティ”ともまたちょっと違うのかな。一方でサンフランシスコの人たちは、ミュージシャンだったらもうジャンルとか関係なくそれだけで集まれる。

T:全然違うジャンルの音楽をやっていても、”サンフランシスコにいるから”みたいな感じでコミュニティに入ることはあるんですか?

M:もちろん! サンフランシスコは音楽にオープンな人たちが多いんだ。インディー、ロック、メタル、バンク、エレクトロ、ポップといった様々なジャンルがあって、その中でも今のサンフランシスコはエレクトロのシーンが目立ってはいるとは思うけど、違うジャンルのミュージシャンでもみんな受け入れてくれるよ。
LAの場合はエレクトロだったらここ、EDMはここ、みたいな特定の場所でプレイする傾向があるかな。LAもアナーキーだったりアンダーグラウンドなシーンはあるんだけれど、ハリウッド・ボウル(LAの有名な野外音楽堂)ではいわゆる(メインストリームの)ポップやロックのアーティストが演奏しにくるから、そっちのイメージの方が強いのかもね。やっぱりサンフランシスコの方が音楽に対してオープンなんだろうね。

東京はどうなの? 東京で音楽をするということは大変? それともエキサイティングなこと?

T:いや、めちゃめちゃ大変……ではある。

A:……大変ですよね、世界に発信するっていう意味ではそりゃアメリカにいるよりかは何倍も大変。でも、別に東京にいなくても繋がれているアーティストもいるし……何だろう、わざわざ大変と思ったことはないかもしれないけど、う〜ん……。

—でも、”音楽で食べていく”っていう視点で考えたらすごくシビアじゃないですか?

A:あぁ、そうですね、エージェントとか、日本ではそういう文化があんまりないので、アーティストがリリースして知名度を得たら次はもう勝手にブッキングを取ってきてくれるってことがない。みんなそれぞれが自分の好きな音楽をやっていきたいなら、自立して動いていかないといけない。

T:そもそもそういうシステムが全く無いよね。

A:こんなこと言ったらアレかもしれないけど、本当にもう売れ線のポップスとか、言われた通りの仕事をやるのではなく、自分のやりたい音楽を自由に発表したいってなると、やっぱり東京っていうのは大変かなと思いますね。

—東京というか、日本ですよね。

A:あぁ、そうですね、東京はその中でも割と恵まれた方かなと思います。

—Qrionが最近サンフランシスコに活動拠点を移したのも、きっと今の話とは無縁ではないですよね。

A:そうでしょうね。

M:そうだよね。〈Trekkie Trax〉もLAかサンフランシスコに来たらやりやすいんじゃない? こっちのがアンダーグラウンドな音楽に対してオープンだよ。

A:そうですね……。どうなんだろうね、アメリカ行きたい?(笑)

T:まぁ行ってみたさはあるけど……。

A:でもおれらが活動拠点を日本にしてるのは、日本でもこういうことをやると、多分徐々にでもシステムが変わっていってくれるんじゃないかな……っていうのはありますね。
まぁ実際それが効果あるかどうかはわからないですけど、途中で辛くなったらアメリカ行くかもしれないです。まだわかんないですけど(笑)。

T:話変わるけど、日本だけじゃなくて中国とか韓国って物理的にも近いし、やりやすいっていうのがあって、今は中国と韓国をどうにか日本のシーンに近づけられるように取り込もうってぼくらは考えていて。

A:まぁ、そうですね…、それはかなり話変わってるけど(笑)。

T:だいぶ変わるなこれ(笑)。

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M:ぼくは今回日本にくる前に中国や韓国も回ってきたんだけど、アジアのエレクトロニック・ミュージック・シーンは良いマーケットだよね。だから〈Trekkie Trax〉もまず日本やアジアをターゲットにすべきだね。日本もそうなんだけど、本当にエレクトロニック・ミュージックが好きな人たちがぼくのショーに遊びに来てくれるんだ。何も知らずにフラッと来るアメリカとかとは違ってね。
数年前に初めて来日したときも、ぼくの曲を熟知している本当のファンばかりで驚いたよ。

T:でも、日本ではクラブにフラっと行くっていう文化があまりにも浸透していないんですよね。極小数の、そういう音楽を好きな人しか行かない。

A:確かに。クラブに行くっていうハードルが日本の方が高いんですよね、絶対人口もクラブ好きな人も少ないと思うんで、そうですね……難しいです(笑)。

M:なるほどね。

—ちょっとシビアな現実の話になってしまいましたが、時間がなくなってきてしまったので、最後になにかお互い訊き残したことはありませんか?

T:え〜っと、全くこれまでの話とは関係ないんですけど、Seimeiはどうなのかなって(笑)

A:あぁ〜確かに、Seimeiは向こうでどうですか? 元気ですか?(笑)

M:彼とはしばらく……もう4ヶ月ぐらい会ってないかな。今LAにいるんだっけ?

A:SXSWにいるんじゃないですかね。

M:彼はぼくが知っている人の中で最もフレンドリーな人だね。積極的にどこにでも出かけて、会う人会う人に〈Trekkie Trax〉を紹介してプロモーションをしているよ。彼が世界に〈Trekkie Trax〉を広めていると言っても良いんじゃないかな。

T:ハハハ、東京にいるときとやってることが全く変わってないね(笑)。


Trekkie-Trax_cover

V.A.『TREKKIE TRAX THE BEST 2012-2015』
1. Seimei & Taimei – Everlasting 2013
2. DJ.DAI – Sampling Shakin’ 20 (Musicarus Remix)
3. andrew – Funky Beatz
4. TORIENA – I’m dancing on the earth (Carpainter Chip Juke Remix)
5. isagen – Throw The Egg
6. AMUNOA – Cinderella Song
7. Masayoshi Iimori – Break It
8. matra magic – Synthetics
9. Snail’s House – Kirara
10. Carpainter – Journey To The West
11. Cola Splash – Curry Drinker
12. MAVIS BACON – Blue Line feat. Sleepwell
13. in the blue shirt – Free Will
14. Lolica Tonica – Make me Feel
15. Zekk – THE FUTURE IS HERE
16. blackglassG – You Gotta Be Hard feat. AMUNOA
17. Amps – Cross Channel
18. AMUNOA – Sampling Magic

Cover Desigin:tomoki yonezawa
Direction:futatsuki

2016年03月16日発売予定(一部店舗では3/2先行発売) 1000円(税別)
タワーレコード、HMV、TSUTAYA、AMAZON他、全国CDショップで取り扱い!!

◆特設サイト
http://www.trekkie-trax.com/ep/thebest/

◆Soundcloud視聴
https://soundcloud.com/trekkie-trax/sets/trekkie-trax-the-best

◆タワーレコードオンライン 予約
http://tower.jp/item/4190243/TREKKIE-TRAX-THE-BEST-2012-2015


ARTPL-071

BLACKBIRD BLACKBIRD 『Strawberry Light』
Release Date: 2015/12/09
Price(CD): ¥1,900 + tax
Tracklist:
01. Waikiki
02. There Is Nowhere (Phages Remix)
03. More Beautiful
04. Visionary
05. Hold On
06. Star Faces
07. Strawberry Light
08. Tangerine Sky (Bear Mountain Remix)
09. Rare Candy (Tone of Arc Remix)
10. There is Nowhere (DWNTWN Remix)
11. Neverthought (Lost Demo)

※正方形紙ジャケット仕様
※解説付き
※日本のみでCD化
商品詳細ページ:http://www.artuniongroup.co.jp/plancha/top/releases/artpl-071/


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