Russian Red
NEW MUSIC

Russian Red / Casper


ガーリィでキュートな雰囲気から一転、グッと大人っぽくなったスペインの歌姫によるグラマラスなロックンロール

2014.03.25

スペイン出身の女性シンガー・ソングライター、Russian Red(ロシアン・レッド)が化けた!3年振りのニューアルバム『Agent Cooper』からの先行シングル「Casper」で、彼女のドラスティックな変貌っぷりが確認できます。

Russian Redはルルデス・エルナンデス(Lourdes Hernández)のステージネーム。ベルセバ(Belle and Sebastian)のメンバーらとともにグラスゴーにてレコーディングされた2011年の前作『Fuerteventura』は、アコースティックな意匠が施された、ギターポップ・マナーに則った作品としてここ日本でも人気を博し、単独公演とサマーソニック’12への出演も果たしました。

しかし「Casper」ではこれまでとガラッと雰囲気を変え、The Strokes以降のギターロックにLana Del Reyの退廃感を付加したような、官能的ロックンロールに仕上がっています。さらに曲調だけでなく展開も印象的で、疾走感のあるAメロからサビでグッとBPMを落とす大胆なアレンジはQueenを連想させたりも。

アルバム収録曲をもう一曲。この「Xabier」という曲は一転して、ドリーミーでスロウ。しかし後半の「シューゲイザーか!?」な展開には驚かされました。この2曲を聴いただけでも、アーティストとしての成長ぶりや作品全体における表現の幅を感じることができます。

この変化は、活動の拠点をスペインからLAに移したことや、プロデューサーにThe Strokesなどを手掛けたジョー・チッカレリを起用したことも大きく影響していると言えそう。アーティスト写真を見てもわかる通り、これまでのふんわりガーリィな女の子から、色気と毒気を感じさせる大人の女性に変貌。また今作のコンセプトは”真実の愛を探し求める旅”だそうで、彼女がこれまでに出会った男性をテーマにしたロードムービー的な作品となっているようです。

そんな『Agent Cooper』(本国スペインではリリース済で初登場5位をマーク)は、ここ日本では4月30日にリリース予定。ボーナストラックはなんとPrimal Scream「Movin’ On Up」のカバー!期待が高まります。

(Text by deidaku)


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