La Femme
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La Femme / Mycose


紅一点フレンチ・ポップ……? いや、"アヴァンギャルド"を極めた仏バンドの来日が決定!そのレトロ・サイケな響きに酔いしれて

2017.02.18

フランスのサイケデリック・ポップバンド、La Femme(ラ・ファム)の来日が3月、原宿アストロホールにて決定しました。今回の来日公演は、昨年9月にリリースされた2ndアルバム『Mystère』を携えての公演となります。まずはその中から、「Mycose」のMVをご覧ください。

「Mycose」とはフランス語で「真菌症」を意味するのですが、MVではその曲名の通り、かなり病的な雰囲気が演出されています。
ボーカルのClémence(クレモンス)を紅一点に、そのバンド形式が体現するレトロイズムは、まさに60年代のフレンチ・ポップ。しかし、そこへ多種多様なジャンルからのアプローチがあることで、本アルバムは前衛的な1枚に仕上がっています。
横断するジャンルはインディー・ロック、エレクトロ、ダークウェイヴ、ローファイ・サーフ、エクスペリメンタル、パワー・ポップ、シューゲイズ、ミニマルなどなど。まるで、La Femmeが音楽ジャンルの中で”蔓延”しているかのようですね。

前作となる1stアルバム『Psycho Tropical Berlin』(最高のネーミング!)を聴いて頂くとおわかりになるかと思いますが、全体としてまとまっているのは、どちらかと言うと今作よりも1stの方です。
表面上だけを見れば2ndでは音像が拡散し、焦点が定まらない印象を受けるのですが、それは決して悪い意味ではありません。なぜなら、そういった要素は自らの可能性を広げ、ライブで化けることが期待されるからです。次のMVも2ndから、「Tatiana」。この振り幅を体感してください!

フランスというと、とりわけバンド・サウンドにおいては、ヨーロッパの中ではUKやドイツに比べてちょっぴり冴えないところもあって可愛いですよね。(筆者は非常に愛おしく思っています)
チープな良さと言いますか、”ダサいい”と言いますか。その一方で、元来フランスの有するポップ・センスが洗練に洗練を重ねたエレクトロや、悲壮なるParis特産のダーク/コールド・ウェイヴといった、どこにも負けない音楽文化も存在します。
La Femmeは、そのどちらの面も兼ね備えている大変魅力的なバンドですので、ぜひこの機会に観ていただくことをオススメします。


【イベント情報】

La Femme Asian Tour Live In Tokyo
3月21日(火) @ 原宿 Astro Hall
■Facebookイベント・ページ:https://www.facebook.com/events/590767574456429/


【リリース情報】

LaFemme_Mystère

La Femme 『Mystère』
Release Date:2016.09.02 (Fri.)
Label:Born Bad Records
Tracklist:
1. Sphynx
2. Le vide est ton nouveau prénom
3. Où va le monde
4. Septembre
5. Tatiana
6. Conversations nocturnes
7. S.S.D
8. Exorciseur
9. Elle ne t’aime pas
10. Mycose
11. Tueur de fleurs
12. Al Warda
13. Psyzook
14. Le chemin
15. Vagues
16. Always in the sun
(17. Couteau)


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